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  • 2025.2.5
  • 福利厚生の知識

【2025年】育児・介護休業法の改正をわかりやすく!必要な企業の対応も

2025年4月から育児・介護休業法が改正され、働く人々の仕事と育児・介護の両立支援が強化されることになりました。

今回の改正では、子の看護休暇の拡充や介護休暇の取得対象者拡大、企業による両立支援制度の強化などが進められ、より柔軟な働き方ができるようになります。

本コラムでは、育児・介護休業法の2025年改正について、改正の背景から改正内容のポイント、企業が準備すべき対応までをわかりやすく解説します。

企業の人事担当者をはじめ、従業員の方々にもぜひ知っておいてほしい内容です。

※このコラムは2025年1月時点の情報をもとに作成しています。

育児・介護休業法とは?2025年改正の背景も紹介

育児・介護休業法は、働く人々の仕事と育児・介護の両立を支援するための法律です。

正式名称を「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」といい、育児や介護のための休暇、休業、短時間勤務などの制度について定めています。

2022年、2023年の改正に続き、2025年4月からも新たな改正が実施されます。

今回の改正は2024年5月31日に公布され、内容によって2025年4月1日、または10月1日から施行される予定です。

育児・介護休業法改正の背景には、深刻な少子高齢化の進行があります。

法改正により男女問わず柔軟な働き方を実現することで、仕事と育児、または仕事と介護の両立を無理なく実現し、育児・介護による離職を防ぐことが目的です。

また、コロナ禍を経てテレワークなどの新しい働き方が定着し、より柔軟な選択肢を提供できる環境が整ってきたことも、改正を後押しする要因となっています。

2025年育児・介護休業法改正のポイントをわかりやすく解説

今回の改正のポイントは、大きく分けて以下の3点です。

  1. 子の年齢に応じた柔軟な働き方を実現するための措置等の拡充
  2. 育児休業の取得状況の公表義務の拡大や次世代育成支援対策の推進・強化
  3. 介護離職防止のための仕事と介護の両立支援制度の強化等

それぞれ詳しく見ていきましょう。

①子の年齢に応じた柔軟な働き方を実現するための措置等の拡充

仕事と子育てを両立するための国の制度を整え、企業の制度や措置の拡充を推進します。

具体的には以下の内容が定められました。

柔軟な働き方ができる制度の導入を義務化(2025年10月1日~)

企業は、?以上の小学校就学前の子を養育する労働者に対し、育児をしながら柔軟に働くための措置として以下のうち2つ以上を選択して実施することが求められます。

  • 始業時刻等の変更
  • テレワーク等(10日以上/月、原則時間単位の取得も可とすること)
  • 短時間勤務制度
  • 就業しつつ子を養育することを容易にするための休暇の付与(10日以上/年、原則時間単位の取得も可とすること)
  • 保育施設の設置運営等

子の看護休暇の見直し

子どもの看護休暇に関する規定について、名称を「子の看護休暇」から「子の看護等休暇」に変更し、内容が拡充されました。

  • 対象年齢が小学校就学前から小学校3年生までに拡大
  • 病気や健康診断だけでなく、学級閉鎖や入園・入学式及び卒園・卒業式への参加も取得事由に追加
  • 継続雇用期間6カ月未満の労働者は対象外という除外条件を撤廃

残業免除の対象拡大

育児中の残業免除について、3歳未満の子を養育する労働者から、小学校就学前の子を育てる労働者まで対象が拡大されました。

テレワーク導入の努力義務化

3歳未満の子を育児中の労働者に対する短時間勤務制度の導入が難しい場合、代替措置としてテレワークを導入することを努力義務としました。

仕事と育児の両立に関する意向聴取・配慮の義務化(2025年10月1日~)

本人または配偶者の妊娠・出産を申し出た時と、子どもが3歳になるまでの間の適切な時期に、労働者の意向を個別に聴取し、それに基づいた配慮を行うことを義務化しました。

意向聴取は面談、書面交付で実施し、労働者が希望すればFAX、電子メールなども可能です。

特に女性は、ライフステージの変化により働き方の変更を迫られる場面も多くあり、現在もそのすべてが改善しているとは言いきれません。

女性の活躍を推進するための法律や取り組みについては、下記のコラムで詳しく解説しています。

女性活躍推進法の改正内容とは?取り組み方や実例も交えて詳しく解説!

②育児休業の取得状況の公表義務の拡大や次世代育成支援対策の推進・強化

仕事と育児の両立を支援するための企業の取り組みについて定めています。

育児休業取得状況の公表義務の対象拡大

今まで雇用者1,000人超の企業に求めていた育児休業取得状況の公表義務を、雇用者300人超の企業にも適用拡大。

公表内容は男性の育児休業等の取得率、または育児休業等と育児目的休暇の取得率です。

行動計画策定時における状況把握・数値目標設定の義務付け

雇用者100人超の企業を対象に、育児休業取得状況や労働時間の状況を把握し、数値目標を設定することが義務付けられます。

次世代育成支援対策推進法の有効期限延長

次世代育成支援のための行動計画の策定を義務付けている法律「次世代育成支援対策推進法」の有効期限を、現行の2025年3月31日から2035年3月31日まで延長します。

③介護離職防止のための仕事と介護の両立支援制度の強化等

介護離職を防止し、仕事と介護を両立するための以下の制度が導入、強化されます。

両立支援制度等の個別周知・意向確認・環境整備の義務化

介護に直面した旨の申し出をした従業員に対し、個別に制度等の情報提供を行うとともに、制度等の利用の意思確認を適切に行うことが義務化されます。

あわせて、従業員が介護に直面する前の早い段階から制度等の情報提供を行うことや、相談体制の整備も義務化されます。

介護休暇の取得対象者拡大

現行では労使協定に基づいて介護休暇の取得対象外とできる勤続6カ月未満の労働者について、除外要件を撤廃。

継続勤務期間にかかわらず介護休暇が取得できるようになります。

努力義務の対象にテレワークを追加

要介護状態の対象家族を介護中の労働者に対し、テレワークが選択できるような体制づくりを努力義務化します。

2025年の育児・介護休業法改正で企業が準備・対応すべきこと

改正法は内容によって2025年4月1日、または10月1日から施行されるため、企業は計画的な準備が必要です。

この改正にともない、企業は、看護休暇や介護休暇制度、残業免除の拡充をするために就業規則を変更する、新たな制度の導入・運用のための仕組みや担当部署やフローを確立するといった取り組みが必要となります。

子育てしやすい環境を整備するための新たな制度の導入が必要な場合は、総合福利厚生サービスを提供する「ベネフィット・ワン」のベネフィット・ステーションの活用もぜひ検討を。

ベネフィット・ステーションの育児補助制度では、提携施設での保育・託児・病児保育サービスなどを利用する際に補助金が受けられます。

※ハマふれんど会員の方は、 ベネフィット・ステーションのサービスが無料付帯でついていて、育児補助制度もご利用いただけます。

対象となるお子さまの年齢は0歳~小学校6年生までと手厚いです!

そのほか、託児所探し、保活アドバイス、介護や育児の相談対応、家事代行補助金などさまざまなサービスがあります。

ベネフィット・ステーション導入による育児補助制度は、今回の法改正で事業者に求められる「柔軟な働き方を実現するための措置等」に該当します。

従業員の柔軟な働き方支援や福利厚生拡充のためにも、ぜひ導入を検討してみてくださいね。

育児・介護休業法の2025年改正で仕事との両立支援がさらに充実

2025年の育児・介護休業法改正により、仕事と子育て、仕事と介護の両立支援が強化されます。

働き方の柔軟性を高め、選択肢を増やすことで、男女問わず仕事と育児、または仕事と介護の両立を無理なく実現し、育児・介護による離職を防ぐことが目的です。

今回の法改正では、子の看護休暇の拡充や残業免除の対象拡大、育児休業の取得状況の公表義務の拡大、介護支援制度の充実など、働く人々の生活に寄り添った改正内容となっています。

企業は2025年4月からの施行に向け、就業規則の見直しや支援体制の整備を計画的に進め、全ての従業員が安心して働ける環境づくりに取り組むことが重要です。

ハマふれんどは、横浜市内にある中小企業のための福利厚生制度です。

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